2019/12/08 12:00 358PV

高い壁に挑み続けるプロクライマーのストーリーとは【スポタス人インタビュー】

スポタス人とは

スポーツだけではなく、プラスアルファの形でスポーツと関わるキラキラした人物。

スポタスでは、『スポタス人』のインタビューを通じてスポーツとの様々な関わり方を発信しています。

スポタス人紹介

八木 名恵(やぎ なえ)

1984年大阪府生まれ

2001年・2002年の近畿高校クライミング大会を連覇し、マレーシアで行われたアジアユース選手権で3位入賞を果たす。

高校卒業後、JOCジュニアオリンピックカップ・ジュニアの部で優勝、国民体育大会成年女子の部2位(ともに03年)、第7回JFAユースチャンピオンシップ優勝(04年)、アジア選手権8位(05年)、日本各地での多くのカップ戦なども含めて好成績を残し続ける。

09年シーズンよりアイス・クライミングに軸足をシフトし、日本初の実業団クライマーとして活動。

2013年シーズンよりプロとして、日本人で初めてアイスクライミングのワールドカップ全戦に参戦中。

Web:http://www.rockandwall.jp/nae.php

instagram:https://www.instagram.com/nae_yagi/?hl=ja

戦歴

2001年:第6回近畿高校クライミング大会 優勝

2002年:アジアユース選手権マレーシア大会 3位

2003年:第6回ジュニアオリンピック ジュニア 優勝

2003年:国民体育大会(成年女子の部) 2位

2005年:アジア選手権イラン大会 8位

2008年:日本選手権 5位

2011年:Ice Climbing World Cup Cheonsong 15位

2013年:Ice Cllimbing World Tour 年間ランキング 18位

2014年:Ice Cllimbing World Tour スピード部門 総合 10位

2014年:ソチ五輪クライミングフェスタ出場

クライミングとの出会い、そしてアジアユース第3位へ

赤木:クライミングを始める前は何か別の競技をされていたんですか?

八木:お稽古事の範囲だと水泳をやっていたり、地域のスポーツコミュニティに入っていたりしていました。本格的に部活動として始めたのは中学の陸上部です。実はその前に水泳部にも入ったんですが、3日で辞めてしまいました。

赤木:何か特別な理由があったんですか?

八木:公立中学校で夏場しかプールが開いていなくて、それ以外は陸トレーニングになります。そうなると、小さい頃から地元の水泳クラブに入っていた人が有利で差を埋める事が難しくなります。陸上ならスタートは一緒なので、陸上部に入る事にしました。

赤木:その切り替えの早さは面白いですね。先日取材した菊野さんも『僕は肉体的な才能があるわけじゃないし世界一努力する根性は無いから、僕だけの武器が欲しかった』といった内容を仰っていました。そういった合理的判断はとても重要だと思います。

クライミングはいつから始められたんですか?

八木:高校に入ってからですね。

赤木:クライミングを始めたきっかけは何かあったんですか?

八木:17歳の頃に新しく別の競技を始めたいと思ったんですが、今から世界を狙える競技を探していました。その中で候補に挙がったのが自転車・弓道・アーチェリー・クライミングで、その中でも一番向いていそうな競技という事でクライミングを選びました。

赤木:世界を狙える競技で絞ったのは凄いですね。確かに高校から始めて世界を狙える競技はなかなか少ないですが、本気で世界を狙っていた事が良く分かります。

八木:やるから絶対にやると決めていたので。本気で取り組むと周りの人達も協力してくれますし。

赤木:でも当時ってまだまだクライミングジムは多くなかったですよね?どうやって練習されていたんですか?

八木:まずはインターネットでクライミングジムを探しました。当時はインターネットもまだまだ普及しきっていない時代だったので探すのに苦労しましたが、大阪で3件のジムを見つけて、その中で環境やシステムが分かりやすい方に通う事にしました。

赤木:大阪府内で3件だったんですね。。

八木:その場所も遠くて苦労しました。私は堺市に住んでいたんですが、ジムは大阪市の淀川区にあって片道1時間半かけて通っていました。

赤木:学校終わりにすぐジムに行って、家に帰るのはかなり遅い時間になりそうですね。なかなかそんな若い人はいなかったんじゃないですか?

八木周りのクライマーはビックリしていましたね。クライミングのカルチャーは広く自由で、生涯スポーツとしての意味合いも強いです。その中で競技者として真剣に取り組む若者が出て来たのは珍しかったんだと思います。

でもその甲斐あって、高校2年生の頃にはアジアユース第3位になれました。日本は決してレベルが低い訳じゃななかったですし、関東の選手は特に強いんですが、そこに食らいついての3位は嬉しかったですね。

アイスクライミングへの転向

八木:その後2009年にアイスクライミングに転向しました。

赤木:アイスクライミングと言うと、凍った滝を登るクライミング競技ですよね。日本の競技人口ってどれくらいいたんですか?

▲アイスクライミングのイメージ動画

八木:凍った滝以外にも人工的に凍らせた氷の壁を登る事もあります。競技人口は当時の日本代表で3~4人くらいです。趣味でやってる人や、山登りの技術の応用としてやっている人はいましたが、アイスクライミングを専門でやっている人は少なかったです。

赤木:アイスクライミングへの転向にあたって不安は無かったですか?

八木:不安が無かったわけではないですが、そこは覚悟の問題だと思ってました。できるかできないかを考えた上で、できるようにする事が当たり前で、その上で結果に拘るのがプロだと思っています。

赤木:プロとしての意識が強く合ったんですね。

八木:プロについての自分の定義を確立する事で意識が磨かれたというのは有ります。もちろん競技の結果に波が出る事はありますが、結果を出さなきゃいけない時に結果を出し続ける事がプロの条件だと思っています。そしてそれができるのはチームが支えてくれているからです。

アイスクライミングの魅力

赤木:八木さんが思うアイスクライミングの魅力についてお伺いしても良いですか?

八木:これはスポーツクライミングもアイスクライミングもそうですが、課題となる壁には特有の攻略方法があって、選手は限られた時間だけその壁の特徴を見る事ができます。その中で壁の攻略法を見つけ出して踏破していく。中には苦手な技を使わないとクリアできないようになっていたり、それでも得意技でねじ伏せるように登ったりする事ができます。

こういったところはアイスクライミングの面白い所だと思います。

▲ほぼ垂直の氷を登っていく

『アーバンクライミング』というジャンルについて

赤木:八木さんはご自身のインスタグラムで『アーバンクライミング』という写真を投稿されていますが、アーバンクライミングについてもお伺いして良いですか?

八木:アーバンクライミングは街中や建物の中でクライミングを行うもので、視覚的にもカッコよく魅せやすいのが特徴です。

 

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温故知新 No.002 アーバンクライミング×ドライツーリング 目指すは、日常と非日常を繋ぎたい。 もし、見てくださった方で感じてくださった方がいらっしゃいましたら、シェアをお願い致します。 また、この様な撮影に協力してくださる方がいらっしゃいましたらメッセージをお願い致します。 撮影協力:北安醸造(株) http://daikoku.wpblog.jp Photo by 古平 和弘 (Kazuhiro Kodaira) I hope attempt to harmonize everyday and extraordinary. Urbanclimbing×drytooling – It is our project. This building has a hundred history. Special thanks! 北安大國http://daikoku.wpblog.jp Photo by Kazuhiro Kodaira #MILLET #MILLETRISEUP #キャラバン #GOBEYOND. #GOBEYONDER #cwx #GroundUP http://groundup.jp/ #urbanclimbing #drytooling

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purpose No.004 アーバンクライミング×ドライツーリング little stars and a wish ー 曇り空の中でも輝く光とひとつの願いがあります。 もし、見てくださった方で感じてくださった方がいらっしゃいましたら、シェアをお願い致します。 また、この様な撮影に協力してくださる方がいらっしゃいましたらメッセージをお願い致します。 撮影協力:株式会社キャラバン https://www.caravan-web.com Photo by 古平 和弘 (Kazuhiro Kodaira) purpose No.004 Even on a cloudy sky, little stars and a wish. urbanclimbing×drytooling – It is our project. If you are O.K. please share. Special thanks! CARAVAN CO.,LTD https://www.caravan-web.com Photo by Kazuhiro Kodaira #MILLET #MILLETRISEUP #キャラバン #GOBEYOND. #GOBEYONDER #cwx #GroundUP http://groundup.jp/ #urbanclimbing #drytooling

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past to thrive No.006 アーバンクライミング×ドライツーリング ー過去を踏み台にして進むー Photo by 古平 和弘 (Kazuhiro Kodaira) もし、見てくださった方で感じてくださった方がいらっしゃいましたら、シェアをお願い致します。 また、この様な撮影に協力してくださる方がいらっしゃいましたらメッセージをお願い致します。 past to thrive No.006 urbanclimbing×drytooling – It is our project. -Proceed past the past as a platform- Photo by 古平 和弘 (Kazuhiro Kodaira) If you are O.K. please share. #millet #MilletRiseUp #millet_jp #キャラバン #camp_cassin #GOBEYOND. #GOBEYONDER #cwx #cwxアスリート #GroundUP http://groundup.jp/ #urbanclimbing #drytooling #iceclimbing

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想いを重ね、繋いでいきたい。 アーバンクライミング×ドライツーリング 100年の歴史ある建物で、記念すべきプロジェクト最初の写真です。 もし、見てくださった方で感じてくださった方がいらっしゃいましたら、シェアをお願い致します。 また、この様な撮影に協力してくださる方がいらっしゃいましたらメッセージをお願い致します。 撮影協力:北安醸造(株) http://daikoku.wpblog.jp Photo by 古平 和弘 (Kazuhiro Kodaira)​​ Developing new ideas bested on study of past. Urbanclimbing×drytooling – It is our project. This building has a hundred history. Special thanks! 北安大國http://daikoku.wpblog.jp Photo by Kazuhiro Kodaira #MILLET #MILLETRISEUP #キャラバン #GOBEYOND. #GOBEYONDER #cwx #GroundUP http://groundup.jp/ #ubanclimbing #drytooling

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赤木:確かに凄く絵になりますね。

八木:もちろん一つ一つ許可を取ってやっているんで簡単にはできないですが、こういうカッコよさに訴えかける事で、多くの人にクライミングに興味を持ってもらいたいと思っています。この活動が今後どんな展開になるかはまだ分からないですが、やらないと結果は得られないですから。

赤木:海外ではこういうのって流行ってそうですね。

八木:そうですね。海外では建築物や建造物に登って、それをモチーフにして写真を撮ったりするのはメジャーですね。日本ではまだまだ広まっていませんが、だからこそ日本の良さを発信する意味でもやっていきたいと思っています。

今後の目標について

赤木:今後の目標について教えて頂いても良いですか?

八木:大会で勝っていきたいのはもちろんですが、最近はその上で色んな可能性をパラレルで考えています。今で言うパラレルキャリアみたいに、自分の引き出しを増やして『アスリートであり社長でありママである』みたいな道も模索しています。

クライミングについてももっと広く知ってもらいたいと思いますし、様々な取り組みに対してパイオニアとしての責任をもってチャレンジしていきたいと思っています。

同時に家族も守っていきたいと思っていますし、色んな人達に形のないもの(ハピネス)をあげられるように意識しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

過酷な条件を越えていく力強さやプロとしての高い意識、クライミング普及に対する熱意など、八木さんの取材を通して伝わるものが多くありました。

スポタスでは『スポーツ+何か』を持った人をこれからもご紹介していきます。

 

この記事の記者紹介
スポタス編集部

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