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バドミントン現役日本代表 坂井一将 選手(金沢学院クラブ所属)が語るスポーツコミュニティ (前編)【スポタス人インタビュー】

インタビュー

今回はバドミントンの現役日本代表選手、金沢学院クラブ所属 坂井一将選手にインタビューする事ができました。

今回はスポタス社長大西と対談形式で、インドネシアへの修行から日本ランキング1位を勝ち取ったトッププロの素顔と、そしてなぜ今日本ユニシスから金沢学院クラブに戻られたのかに迫ります。

スポタス人とは

スポーツだけではなく、プラスアルファの形でスポーツと関わるキラキラした人物。

スポタスでは、『スポタス人』のインタビューを通じてスポーツとの様々な関わり方を発信しています。

スポタス人紹介

坂井 一将

1990年 石川県生 金沢学院クラブ所属。

10歳の頃からバドミントンを始める。

高校卒業と同時に単身インドネシアに。3年間でバドミントンの腕を更に磨く。

2011年に帰国し社会人リーグトップの日本ユニシスに所属し、2014年~2016年で全日本社会人選手権大会3連覇の偉業を達成する。2017年には自身初の日本ランキング1位に輝く。

2019年現在9月現在も日本ランキング4位に位置し、日本代表としてバドミントン界を牽引する。

バドミントンとの出会い

インタビュー

インタビュー

大西:確かバドミントンは小学生の時から始められたんですよね?

坂井さん:はい。4年生の時(10歳)から始めました。当時、父が実業団のチームに所属していまして、体育館に連れられて行ったのが最初のきっかけです。

そのクラブの監督が元オリンピック代表の舛田圭太さんのお父さんで、ご本人も練習に来て頂いた事がありました。その時にスマッシュを打つ姿を見て憬れを持って、バドミントンにはまり込んでいきました。

(舛田圭太さんについては以下参照)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%9B%E7%94%B0%E5%9C%AD%E5%A4%AA

 

大西:小さい頃にトップ選手のプレーを間近で見たのは大きく影響されそうですね。

坂井さん:実は20歳の時にナショナルチームに入ったんですが、その時のコーチが舛田圭太さんで、私のバドミントン人生は舛田一家に支えられたと言っても過言じゃないです。そういった、周りの人達に影響を受けている部分は大きいですね。

大西:私はずっと我流でやっていたんですが、坂井選手は周りにそういった影響を与えてくれた人が多かったんですね。

坂井さん:そうですね。周りに凄い選手がいると刺激や憧れになりますし、レベルの高い人達がいると自分の成長スピードも速くなるって実感があります。私の周りの強い選手も大体同じような環境にいた人が多いですね。そういった、強い選手との巡り合わせも大事だと思います。

大西:そういう良い環境とめぐり逢うと言うのもうんですね。

インドネシア修行について

大西:坂井選手はインドネシアにバドミントン修行で住まれていたと思いますが、その時のお話をお聞きしてもよろしいですか?

坂井さん:インドネシアに行ったきっかけは、高校時代に所属していた金沢学院クラブにインドネシア人のコーチがいらっしゃって、お誘い頂いた事でした。本当はその時に大学の内定も頂いていたんですが、もっとバドミントンが強くなりたくて、単身インドネシアに行く事を決意しました。

大西:高校卒業のタイミングって事は当時18歳ですよね?それで単身インドネシアに移り住むというのは凄い決断ですね。

坂井さん:周りの方が応援してくれたのも大きかったですね。当時の監督が音頭を取ってくれて、地元の応援団が援助して下さいました。

大西:今で言うクラウドファンディングみたいな感じですね。今までにもそう言った、選手の海外修行を支援するような制度はあったんですか?

坂井さん:そう言った制度は無いですね。私が初めてだったのではないでしょうか、その後にも同じような選手は出ていないと思います。18歳でインドネシアに修行に行った日本人は後にも先にも私だけかもしれません。

大西:監督さんも坂井選手ならやり遂げられると見抜いて下さっていたんでしょうね。

坂井さん:監督をはじめとして、金沢学院クラブや地元のコミュニティに対しては本当に感謝しています。私がバドミントンと出会えたのも地域のクラブが有ったからですし、地域の人達にはご恩返ししたいと思っています。

インドネシア選手と日本人選手との違い

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大西:今でこそ日本人選手も世界選手権で金メダル取ったりしていますが、当時はインドネシアの方がバドミントンのレベルが高かったんですよね。向こうの選手との差と言うか、違いみたいなものってやはり有りましたか?

坂井さん:そうですね。向こうの選手達に共通しているのが、『バドミントンを仕事にする』と言う意識が強く、勝つ事に対してハングリーですね。向こうではバドミントンをやってナショナルチームに入って世界を目指すってルートがポピュラーなんですが、このナショナルチームに入れるかどうかでバドミントンで食べて行けるかが変わってきます。

大西:そういった所でマインドの違いを強く意識されたんですね。

坂井さん:まさにマインドの部分で、スポーツヒーローになる為のマインドを得る事ができたと思います。それは日本に居続けていたら得られなかったものですね。

大西:インドネシアはどれくらいの間いらっしゃったんですか?

坂井さん:3年間ですね。本当は4年居る予定だったんですが、そのタイミングで全日本社会人選手権で3位に入って、日本ユニシスからオファーを頂いたので移籍する事にしました。日本ユニシスは日本でもトップの実業団チームですので、レベルの高い人達と競い合える環境に身を置きたくて決断しました。

 

大西:金沢学院クラブとしては痛手だったんじゃないですか?

 

坂井さん:そうだと思います。それでも送り出して下さいました。金沢学院クラブには本当に感謝しかないです。

 

大西:坂井さんの未来を見据えた周りからの後押し(支え)素晴らしいですね。

後編に続く)

 

この記事の記者紹介
スポタス編集部

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2019/11/21 146PV

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『全力失敗教室』で日本の教育を変える。失敗が切り開く挑戦への道

スポタス人とは スポーツだけではなく、プラスアルファの形でスポーツと関わるキラキラした人物。 スポタスでは、『スポタス人』のインタビューを通じてスポーツとの様々な関わり方を発信しています。 スポタス人紹介 中田 真司(なかた しんじ)「ユニフォームを脱いでも変わらぬ価値創造」スポーツ選手のセカンド・キャリアを考えた人材育成を行う。 スポーツエッセンスを取り入れたプログラム『全力失敗教室』を企業にも導入し、組織開発からリーダーシップまで幅広くサポート。 自身もサッカーU-16日本代表選手として世界に挑戦した経験を持つ。 これまでサポートしたアスリートは、ラフティング日本代表選手兼監督、bjリーガー元日本代表選手、ラグビー元U19日本代表選手、ボクサー元東洋太平洋王者、ヨットレーサー日本代表選手、スカッシュ日本ランカー、シクロクロス(自転車競技)アマ選手、関東リーグサッカー選手など、競技によらず多数。 全力失敗教室について 赤木:まずは全力失敗教室の内容についてお話頂いてもよろしいでしょうか。 中田さん:全力失敗教室のコンセプトと言うか伝えたい事としては、『失敗をダメな事として受け止めない』と言う事です。これは教育の本質的な部分でもあると思います。 赤木:なるほど。失敗するのが悪い事、恥ずかしい事と言う感覚は有りますね。 中田さん:特にスポーツでは勝ち負けが最優先されるのが現状です。確かに勝ったり負けたりは重要なんですが、そこを意識すると失敗する事が恐くなってしまいます。これはプロのアスリートであっても同じ事ですね。全力失敗教室では、絶対に失敗するようなお題を出して敢えて失敗させ、失敗に対するネガティブな捉え方を変えるようにしています。 赤木:失敗をネガティブに捉えないと言うマインドに変えていくんですね。 中田さん:他にもグランドルールとして、子どもに対しては『全員強制参加』と『やりたくなかったらやらない』と言うものも有ります。子ども達には全員その場に来てもらうけど、その上でやるかやらないかは本人達が決める。やらない子たちにはお菓子とジュースを用意しているので、そこにいる事を選べるようにしています。 具体的なコンテンツ 赤木:では、全力失敗教室で実際にされている事をご紹介頂いもよろしいですか? 中田さん:例えば両手を上げて、1から10まで指折り数えるんですが、右手と左手で数字を一つずつずらして数えていきます。(右手で2を数える時に左手は1を数えている状態)これで10まで数えるんですが、まず誰もできないです。実際の全力失敗教室では、子どもと親と先生の3者に対してこういった事をやってもらいます。 そうすると、子どもも親も指導者(コーチや先生)も等しく失敗するんです。そこでそれぞれの立場をフラットにするようにしています。 赤木:子どもからしたら親や先生ってあまり失敗するイメージが無いですからね。それは見方が変わりそう。 中田さん:学校の先生は子どもに問題を出して手を上げさせますよね?でも同じ事をすると先生は手を上げないんですよ。大人の方が失敗を恐れる。だから敢えて失敗させる事で、それぞれの認識をフラットにさせる必要が有るんです。 全力失敗教室の対象 赤木:お話お聞きしていると、全力失敗教室はアスリート向けと言うより、むしろアスリート以外の人向けみたいな印象を受けます。 中田さん:そうですね。アスリートをターゲットにはしていないです。プロスポーツ選手の人口は限られますし、トッププロとなると更に稀ですので、敢えてそこにアプローチする必要は無いと思っています。私は全力失敗教室を通じて今の教育の在り方を変えたくて、だから子ども・親・指導者を主な対象に考えています。 赤木:今の教育について、どの辺りが課題だと思われますか? 中田さん:色々と課題が有りますが、大きく言うと『アップデートしない』事だと思います。親や指導者も昔の経験や自分が受けた教育をそのまま子どもにしがちです。トップダウンで、子どもの意思を無視して大人が望む事をさせようとする。そうすると子どもも自分で考えず、大人から求められる事だけをやるようになります。そうすると失敗が許せなくなってしまい、「失敗するくらいなら、何もしない方が良い」というマインドになってしまいます。 赤木:大人の促し方によって子どもの方向性は大きく変わりますからね。 中田さん:子どもの頃ならそれでも良いんですが、そのまま社会に出ると通用しなくなります。そうなる前に、子どもの頃に自分で考える習慣をつけていく事が大事になると思います。 プロアスリートの抱える難題 中田さん:例えばプロアスリートでも、引退した後に消息が分からなくなってしまう人が一定数います。現役でいる間は生活の質に違いは有っても、選手としてやっていけるんです。でも、引退後に同じ競技に関わって生きていける人はごく僅かです。 赤木:野球やサッカーくらいでしょうね。他にもコーチと言う道もあるでしょうけど、定年までコーチでいられるかは難しいでしょうし。 中田さん:でも副業が認められなかったり、スポーツに専念するしか許されないといった現実も有ります。そして選手自身も『スポーツで生きていくってこういうものだよね』と言う認識になってしまいます。 これはアスリートの世界だけに限らず、画一的な人間を育てる風潮が昔からあり、そこが変わらないでいるんです。 学校の課題 赤木:先ほどのアップデートのお話で言うと、学校教育もまさにそうですよね。 中田さん:はい。学校もまだまだ変わる事ができていなくて、それによって現場の先生にしわ寄せがかかる事も有ります。それで教育熱心な先生が辞めてしまったりする事もあります。 赤木:理想を持っている熱意ある先生ほど潰れてしまうんですね。 中田さん:全力失敗教室にはそういう熱い想いを持った先生の言葉を代弁するという意味も有ります。学校を変えるしかないんですが、想いを持った先生一人では学校を変える事はできません。だからこそ私のような外部の人間が想いを代弁する事が重要になります。 『大会』のメリット・デメリット 中田さん:私はスポーツの大会についてはメリット・デメリット両方が有ると思っています。 赤木:メリットは何となく分かりますが、デメリットと言うとどの辺りになりますか? 中田さん:大会ではどうしても勝ち負けが重要になってきます。特にマスコミが注目するような大会だとヒーローが生まれる事が望まれますが、その陰で多くの選手が潰れてしまう。でもそういう選手にはフォーカスが当たらないんですよね。 赤木:商業的な意味合いが強いとどうしてもそうなるイメージは有りますね。 中田さん:極端な話で言うなら、世に有るスポーツの大会はほとんど無くても良くて、大会で結果を出した先にプロの道が有ると言う今の形も変えてしまって良いと思っています。 全力失敗教室を思いついたきっかけ 赤木:失敗についてのお話、とてもユニークですね。そういった発想が生まれた背景ってどんな事が有ったんですか? 中田さん:私が高校生の頃、U16の日本代表になって特待生に選ばれました。そうすると周りからちやほやされるようになるんですが、いつしかその立場にしがみつくようになってしまいました。それで失敗を避けるプレーをして、完全にイップスのような状態になってしまいました。次第にサッカーが嫌いになっていき、惰性でプレーするようになっていました。 でも、それは私だけじゃなく、色んなチームに同じような人達がいて、レベルが高いチームであっても同じだったんです。 赤木:それでメンタルの課題を解決したいと考えられたんですね。 中田さん:その時すぐにと言う訳ではないですが、その経験は後の全力失敗教室の考え方に大きく反映されるようになりましたね。 アホでいる事の強さ 中田さん:全力失敗教室のテーマの一つで『アホ最強』と言うものが有ります。 赤木:アホ、ですか? 中田さん:アホって言うのは、ありのままの自分を出せる事です。皆自分の良い所や強味は言えるんですよ。でも、弱さやドロドロした部分はなかなか出せない。それを受容できた状態、人に言えるようになった状態を『アホ』と呼んでいます。 赤木:自己開示ができている状態ですね。 中田さん:これはトップアスリートも心のマネジメントとしてやっているんですが、アホでいる事で安心感が生まれて、一種の『フロー状態』になります。これが増えると『ゾーン』と呼ばれる、最高のパフォーマンスを出せる状態に近づきます。個人が自分を解放するとそうなりやすいんですが、旧来の部活動のような縦社会にいると、なかなかそれを発揮する事ができないですね。 これから先のビジョン 赤木:今後の目標などあればお伺いしてもよろしいでしょうか。 中田さん:全力失敗教室ではクラウドファンディングで資金調達をし、今までで8000人が受講してくれました。今度は冬に第二弾を立ち上げて、育成年代には完全無料で提供したいと思っています。今回は1万人に対してやりたいですね。 (https://japangiving.jp/supporter/project_display.html?project_id=20033771) 赤木:一万人は凄いですね。 中田さん:他にも、スポーツメンタルのアカデミーを作って、スポーツリーダー向けにメンタルマネジメントの講座をやったりもしたいです。考えるアクティブラーニングや、モチベーション維持、実施した事へのフィードバックからロードマップの作り方まで教えるイメージです。また、その資金を集める為にも企業向けの研修をやっていきたいと思っています。 まとめ いかがでしたでしょうか。 『スポーツ』と言う枠にとらわれず、『失敗』を許す環境、『失敗』できる自分を開示できる社会を作っていく。これもスポーツの持つ『教育』の強さだと思います。 スポタスでは『スポーツ+何か』を持ったスポタス人をこれからもご紹介していきます。
2019/11/02 119PV

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