2019/12/14 10:00 228PV

笑顔の伝道師!チアスピリットを普及するスポタス人【スポタス人インタビュー】

スポタス人とは

スポーツだけではなく、プラスアルファの形でスポーツと関わるキラキラした人物。

スポタスでは、『スポタス人』のインタビューを通じてスポーツとの様々な関わり方を発信しています。

スポタス人紹介

島田 若枝子(しまだ もえこ)

アメフト、サッカー、バスケットの専属チアリーダーとして活動した後、指導の道に進む。

プロ野球、Bリーグ、アメリカンフットボールXリーグなど日本国内の様々なスポーツシーンでのチアのディレクション、プロデュースを行う。2014年には阪神タイガースのオフィシャルファンサービスメンバーTigers Girlsを立ち上げ、5年間ディレクターを務めた。2017年4月に『一般社団法人チアスピリット』を設立。

その他、テレビCMの振付を多数行う他、各種イベントの主催などを務めている。

Facebook:一般社団法人チアスピリット

Instagram:https://www.instagram.com/cheerspirit.japan/

 

一般社団法人チアスピリットについて

赤木:まず、『一般社団法人チアスピリット』の活動についてお伺いしても良いですか?

島田:一般社団法人チアスピリットの活動内容はチアリーダーの養成を目的にしています。具体的には、子どもから大人まで広い年齢層の人達にチアを教えたり、チアを教える講師を養成して認定講師としてのライセンスを発行したりしています。

▲チアリーダー養成講座受講者の様子

赤木:チアリーダーの養成が主な活動なんですね。活動場所はどんな所になりますか?

島田:地域のスポーツクラブやスタジオなどで定期的に活動しています。特に最近は子どもの習い事としてのニーズが多く、チアのスクールには合計で400人前後の子どもが所属しています。

赤木:そんなに多いんですか!でも言われると確かに、駅のホームでもチアスクールの看板をみかけますね。

島田:スポーツクラブと提携していて、夕方に子ども向けスクールとしてチアのレッスンをしています。スポーツクラブは子どもの受け入れを丁寧にやってくれますし、親御さんも安心して預ける事ができます。私達としても安全でアクセスが良く、鏡のある場所が必要なのでお互いに良い関係が築けていると思います。

赤木:確かに、スポーツクラブなら店舗情報もすぐ手に入りますし、安心して活動できますよね。

部活動経験ゼロからチアの世界へ

赤木:島田さんの過去のスポーツ経験について教えて頂いて良いですか?

島田:私は大学でチアリーディングを始めたんですが、実はそれまで部活動を経験した事が無かったんです。

赤木:そうなんですか!?ダンス経験者は多いイメージですが、スポーツ経験ゼロでいきなりチアリーディングは珍しかったんじゃないですか?

島田:スポーツは好きだったので、趣味でスキーをやったりスポーツ観戦などはしていましたが、部活動での本格的な経験はなくて、大学でチアの世界に飛び込みました。

赤木:何かきっかけがあったんですか?

島田:大学入学して最初の頃、チアの先輩が新入生向けに踊ってくれて、それが凄く楽しそうで可愛くてキラキラしてたのが入部のきっかけです。ユニフォームも可愛かったですし。

赤木:確かに、以前取材させて頂いた長谷川さんもチアを始めたきっかけは先輩の踊ってる姿が可愛かったからと仰っていましたね。

島田:特に表情が違ってて、チアリーダーだからこそ出せる笑顔が特別に凄く良かったんです。

赤木:確かに私も何度か見た事がありますが、あれは自然な笑顔とはまた違う力強さがありますね。

卒業後、会社とチアリーディングの両立

赤木:卒業してすぐにチアスピリットを設立したんですか?

島田:チアスピリットを設立したのは2017年ですが、大学を卒業してからもチアは続けたいと思っていました。それで、会社勤めをしながらXリーグ(アメフトの社会人リーグ)のチアリーダーを4年勤めました。その後はJリーグのアルビレックス新潟で2年、チアリーダーをやっていました。当時は東京で会社員をしながら、週末だけ新潟に行ってましたね。

赤木:週末だけ新潟!でもどうして新潟を選んだんですか?

島田:実はアルビレックス新潟のチアをしているチームが日本初のプロのチアリーディングチームだったんです。そこに憧れて、自分も同じ場所でチアをやりたいと思って新潟のチームに所属しました。

赤木:凄いバイタリティですね。

島田:その後は指導の道に進み、2014年から阪神タイガースTigers Girlsのディレクターを担当しました。女性や子どもにもタイガースを好きになって欲しいという想いで活動していました。また、その下部組織としてチアスクールが設立され、子どもたちの育成にも関わりました。

一般社団法人チアスピリット設立のきっかけ

赤木:一般社団法人チアスピリットを設立した時の事を教えて頂いていいですか?

島田:町のスポーツクラブやプロスポーツチームでの活躍もあり、広い世代でチアリーディングをする人数が増えています。習い事としてチアをやる子どもも多いですし、スポーツの試合や大会でパフォーマンスをする事も多くなっています。

それに伴ってチアを教える人への需要も増えていますが、きちんと教える事ができる人が少ない事に課題を感じていました。

そこで正しくチアを教えられる人を育成しようと思い、一般社団法人チアスピリットを設立しました。

赤木:チアについて教えるというと、技術面以外の部分もという事ですか?

島田:そうですね。特に大事な『チアスピリット』について教えています。チアスピリットとは、チアをする上で最も大事な精神で、人を元気にする・人を笑顔にする・人を応援するといったチアの核になるものです。これらはチアをやっていくなかで自然に育っていくものではありますが、そうならない場合もあります。そのため、本当のチアスピリットを持ったチアリーダーを育てる活動を行っています。

赤木:活動の魅力についてお伺いしても良いですか?

島田:やはりチアを子どもに教える時ですね。こちらがチアスピリットをもって子どもたちに接すると、子どもたちからも笑顔が返ってくるようになります。そうすると子どもたちの生活も変わっていくんです。チアのレッスンでは子どもたちに笑顔でいるように教えていますが、それによって日常生活の中でも自然と笑顔が増えたり、前向きに頑張る気持ちがチア以外の分野にも影響していく姿を見るととても嬉しく感じます。

▲子どもたちも楽しそう

赤木:言われてみると確かに、笑顔について学ぶ機会ってなかなか無いですが、だからこそ笑顔を学ぶとその後の人生の軌道が変わってきそうだなってイメージできます。

島田:私自身、チアを始めてから人生が変わったという実感があります。だからチアの世界に恩返ししながら次世代に繋げていきたいと思っています。

これからの目標

赤木:今後やっていきたいと思う事など教えて頂いても良いですか?

島田:一番はチアの先生を育てる事ですね。チアをやる人数が増えても、教える先生がチアスピリットを持っていないとそれが子どもに伝わらないですので。技術だけではなく、内面を備えたチアの先生が沢山いる事でチアの世界が続いていくと思っています。

そしてゆくゆくの理想としては、チアリーダーを職業にしていきたいと思っています。例えばチアの先生もそうですが、プロ野球のチアリーダーもプロの職業として成立しています。フルタイムのプロではないですが、試合で活動する事でお金をもらっています。こういった仕組みを作って整える事で、子どもたちが将来プロのチアリーダーになりたいと思えるような世界にしていきたいです。

赤木:例えばチアだとアメリカが規模が大きいと思いますが、アメリカだとチア専業という方は多いんですか?

島田:NFLのチアが一番人気ですが、彼女達も専業ではなく、別で仕事をしていたり、学生が週末の試合だけチアをやっていたりしています。アメリカだからといって専業でチアをできている人はそれほど多くはないですね。

赤木:そうなると、アメリカのスタイルを踏襲するというわけでもなく、日本独自でどうやってチアのキャリアを作っていくかが課題ですね。

島田:その点についてはコーチや経営者と一緒に考えていく必要があると思っています。加えて、チアリーダーやチアの先生達が働きやすい環境だったり、女性のキャリアとしてどんな仕組みを作っていくかについて考えていく事が大事だと思っています。

チアリーディングと地域との関わり

赤木:お話お聞きしていると、チアリーディングは地域と密接に関わっている事が分かりますね。

島田:そうですね。プロスポーツチームは地域と密着し、地域のファンを大事にしています。そこでチアリーダーが地域に根差すチーム作りの一端になる事で、チームと地域を繋ぐ事ができます。例えば阪神タイガースTigers Girlsであれば、地域のイベントに出演して地域の人がタイガースを好きになってくれるように働きかけたり、野球に馴染みのない人達でもチアのパフォーマンスを見て楽しんでもらう事もできます。こういった場作りを通して、チアスピリットが広まっていくようにしていきたいですね。

▲ショッピングモールの広場でのパフォーマンス。チアの活躍の場がどんどん広がっています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

チアスピリットを広めることで笑顔の連鎖が起こる。取材をしていてそんな姿が想像できました。

スポタスでは『スポーツ+何か』を持った人をこれからもご紹介していきます。

※チア講師の養成講座の日程や詳細はこちらをご覧ください。

 

この記事の記者紹介
スポタス編集部

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五勝出:大学サッカー連盟は学生がリーグを運営しているので、実働は学生がしています。やろうとすればその分だけ任せてもらえる環境なので、全体のPR戦略も任されるようになります。社会人になる前にこういった経験をさせて頂けたのはその後の仕事にもとても役立ちました。 赤木:学生でそこまで経験させてもらえる機会はなかなかないですよね。 五勝出:実は炎上も経験しましたし(笑) 赤木:そうなんですか!? 五勝出:あまり詳しくは言えませんが、匿名掲示板に載ったりしていましたね。 赤木:その頃から既にソーシャルメディアとの関わりが始まっていたんですね(笑) 電通ライブへの入社とアスリートのセカンドキャリア支援 五勝出:就職先を選んだきっかけもリーグ運営の経験がきっかけです。 赤木:就職先は電通ライブでしたよね? 五勝出:はい。リーグ運営やお客さんへのPRをしていくなかで、プロモーションによって人を動かす事の難しさを感じました。と同時に、人を動かす事ができればそれは大きな力になると感じて広告・PR業界を志望しました。そこで、東京オリンピックにも関わりたいという想いもあって電通テック(途中から電通ライブへ分社化)への入社を決めました。 赤木:入社後はどんな業務を担当していたんですか? 五勝出:主にはイベントプロデュースです。企画からPM・現場運営・進行など幅広く担当していました。領域も広く、飲料メーカーやカメラメーカー、金融系のクライアントも担当しました。 赤木:確かにこれは学生時代の経験がフルに活きそうですね。 五勝出:広告系という事もあって決して楽ではなかったですが、充実した日々を送らせて頂きました。その時に仕事とは別でアスリートのセカンドキャリアについて情報発信をはじめました。 赤木:アスリートのセカンドキャリアというと、アスリートが引退した後にどんなキャリアを形成していくかという話ですよね。 五勝出:はい。これは学生の頃から課題意識を持っていて、学生時代から色んな情報を集めたりセカンドキャリア支援の会社を経営している方にお会いしたりお手伝いをしていました。また、社会人3年目の時にキャリアコンサルタントの資格も取得しました。 赤木:働きながらキャリアコンサルタントの資格取得は凄いですね。 五勝出:そんな中で自分なりにセカンドキャリアにアプローチするならどういう形が良いのか考えて、キャリアコンサルティングについて得た体系的な知識をアスリート用にカスタマイズしたプログラムを作り、色んな現役選手にフィードバックを頂きました。 赤木:五勝出さんのnoteにはアスリートのキャリアについての記事が沢山ありますが、それらもその一部ですか? 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五勝出:個人としてはアスリートのセカンドキャリアや価値を高める仕組み、エコシステムを確立したいと思います。それはReviveの事業も含めて、どんな在り方が良いか模索しています。一つの取り組みとして、JFLの地域リーグ、育成年代の保護者や指導者向けにアスリートのキャリア教育をしています。これはボトムアップを狙っての活動で、ボトムのリテラシーを底上げする事で全体の意識を変えていく事を目的にしています。併せてトップ層へのアプローチも行っていて、トップアスリートのピッチ内外での行動が変わるようにお手伝いしています。後はアスリートのキャリアに関する資格も作りたいと思っています。 赤木:キャリアコンサルタントのアスリート版ですか? 五勝出:そのイメージです。例えばアスリートフードマイスターという、アスリート専門の食事プログラムを作る資格があります。キャリアコンサルタントについても同様で、アスリート専門のキャリアコンサルティングのプログラムを作って、保護者や指導者が選手の人生に寄り添う手助けができるようにしたいと思っています。 赤木:なるほど、アスリートのキャリアについて体系的に指導できるように設計されているわけですね。 五勝出:そうです。そういった情報を体系的にまとめて配布することで全体のリテラシーを底上げして、アスリートの価値を広く高めたいと思っています。今まさに、同世代のJリーガーおよびアスリートの皆が次のキャリアに悩み始めています。彼らの助けになれるよう、私自身がスポーツ界でポジションをとって明確にサポートできるようになりたいと思っています。 赤木:素晴らしい目標ですね。 五勝出:私は自分のキャリアにおいて、スポーツ×広告×キャリアという三つの軸を持っていると思っているので、この組み合わせを活かしてできる事を模索していきたいですね。 まとめ いかがでしたでしょうか。 今回はアスリートの生涯価値を高めるためのソーシャルメディア活用術という、新しい発想でアスリートを支援するスポタス人をご紹介しました。 スポタスでは『スポーツ+何か』を持った人をこれからもご紹介していきます。
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