2019/09/13 16:10 1608PV

【スポタス人インタビュー】『人生の岐路にはいつも陸上ホッケーがあった』現役人材エージェントが語る陸上ホッケーと人の繋がりについて

インタビュー

スポタス人とは

スポーツだけではなく、プラスアルファの形でスポーツと関わるキラキラした人物。

スポタスでは、『スポタス人』のインタビューを通じてスポーツとの様々な関わり方を発信しています。

今日は陸上ホッケーのスポタス人をご紹介します。

【山下 純佳】

1992年 京都府生。幼少より陸上ホッケーに親しみ、全中ベスト3に入る。高校・大学と陸上ホッケーを続け、大学ではインカレベスト8に。社会人になってからも陸上ホッケーに関わり続けている。

陸上ホッケーについて

赤木:陸上ホッケーって、最初見た印象で言うとスティックを使ってやるサッカーみたいな感じかなと思ったんですけど、そういう印象で合ってますか?

山下さん:そうですね。ラクロスに例えられる事もありますが、ラクロスは空中でボールを保持するのに対して、ホッケーは地面にあるボールをドリブルするので、サッカーに近い競技だと思います。

ルールもサッカーに似てて、キーパー以外の人が直接手でボールを触るのはNGだったり、昔はオフサイドもあったりしました。

▲陸上ホッケーのルールについてはこちらの動画が分かりやすいです。

 

ホッケーとの出会い

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赤木:陸上ホッケーって、特別なキッカケがないとなかなか始める事って無いと思うんですが、そういうキッカケってあったんですか?

山下さん:実は大きなエピソードがあったと言う訳じゃなくて、たまたま地元で国体が開催された事があって、ホッケー会場が自分の町にできたんです。

それ以来、地元ではホッケーが盛んで、中学の後輩はオリンピック代表に選ばれていますし、妹もインカレで優勝して今は実業団にいます。

赤木:後輩がオリンピック選手で妹さんがインカレ優勝って!町を挙げて選手育成してるみたいですね。

山下さん:大学の時に妹の大学と対戦する事があって、妹が私のマークについたんですが、ボコボコにやられました(笑) 周りも姉妹だって分かってるから、それも含めて面白い絵になってましたね。

そんな感じだったので、私も小学生の頃からホッケーを始めました。

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▲小学校時代の写真です。凄く楽しそうにプレーしているのが分かります。

実は辞めるつもりだった中学校時代

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山下さん:実は中学になったらホッケーは辞めるつもりだったんです。

赤木:そうなんですか?

山下さんそれでも続けたのは、小学校の先輩から勧誘の手紙をもらったからだったんです。それもルーズリーフ3枚分の 笑

赤木:凄く期待されてたのが分かりますね。

山下さん:中学ではポジションはゴールキーパーに挑戦しました。このホッケー部は本気で勝ちにいくスタイルで、私が現役の時は全国3位、西日本では負けなしのチームでした。

高校では絶対にホッケーをしないと決めていた。

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赤木:それで高校もホッケーの強豪校に行ってインターハイを目指したりしてたんですか?

山下さん:いえ実は高校ではホッケーやらないつもりだったんです 笑

赤木:そうなんですか!?

山下さん:実は国際交流に興味があって、国際交流の学科がある学校を志望しました。高校で最初に入った部活も茶道部でしたし。いつか外国の方に日本の茶道を教えたいと思って。

赤木:全国3位のホッケー選手から大きな転身ですね。

山下さん:むしろホッケーだけは絶対にやらないって決めてました 笑

私のいた高校ってホッケー部が強くなくて、地元のメンバーとかと試合したら間違いなくボコボコにやられてしまうので。

赤木:でも結果的に高校でもホッケーを続けたんですよね。

山下さん:キッカケは1年生の時、ある試合に助っ人で呼ばれて参加したんですけど、その時のポジションがフォワードで。

赤木:自分がキーパーやってたから相手の動きが良く分かるとか?

山下さん:むしろ逆で、キーパーの時にプレーヤーに色々指示してたのに、いざ自分がフォワードになると凄く難しいって事に気付いたんです。

中学の時のプライドがあるから、それが凄く悔しくて、でもその難しさも面白いって思えるようになったんです。

赤木;難しいのが面白いって思えたのは大きいですね。じゃあ国際交流はストップしてホッケーに入り込んだんですか?

山下さん:国際交流は並行してやっていました。留学生の受け入れだったり、オーストラリアにホームステイしたり、シンガポールやマレーシアに研修旅行にも行ってその時に外国の方に茶道を教える事ができました。

赤木:そっちのやりたい事も並行で叶えていたんですね。ホッケー部の方はいかがでした?

山下さん:ホッケー部は強豪校じゃなかったし、人数も足りない感じだったんです。でもコーチの方針が凄く良くて、『楽しまないと上達しない』ってスタンスだったんです。

1人しか練習に来れない日でもコーチは来てくれて、コーチも混ざって一緒に練習したりしていました。

赤木:私も中学の卓球部が2人しかいなくて、コーチ含めて3人で練習まわしたりしてたので良く分かります。ああいうのって、人数が揃ってない中でのクローズな楽しさみたいなのが有るんですよね。

山下さん:中学の時はひたすら上を目指すスタイルだったのが、ここで初めてホッケーを楽しむ、皆で楽しむってマインドに変わって、これは私の今の価値観にも強く繋がっています。高校時代のコーチには本当に感謝です。

そして大学進学

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赤木:それで大学でも楽しむスタイルのホッケーを目指したんですね。

山下さん:いえ、大学ではホッケーを続けるつもりはありませんでした。

赤木:またですか 笑

続ける気はなかったのにずっと続いているって面白いですね。

山下さん:高校のホッケー部では人数が少なかったんで、組織だった練習ができなかったんです。それだと大学では通用する訳ないと思ったんで、続けようとは思わなかったんですね。

赤木:続いたキッカケって何かあったんですか?

山下さん:高校の時に同志社のホッケー部と対戦したんですけど、そのチームってホッケー初心者ばかりのチームだったんです。でも凄く強いチームで、雰囲気も凄く良かったんです。それで『このチームでホッケーをやりたい』って思うようになって、同志社女子大学を受験しました。

この頃も国際関係の興味は持ち続けてたので、学部は国際関係のゼミがある現代社会学部を選びました。

赤木:そこも大きな軸として持ち続けていたんですね。

ホッケー漬けの大学時代

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山下さん:大学は実家から通ってたんですけど、凄く遠かったんです。最寄り駅まで車で20分かかるところでした。そこから京都駅まで行って、更に近鉄電車で大学の最寄り駅まで行って、片道2時間かかってました。

赤木:それって凄く辛かったんじゃないですか?

山下さん:実は全然辛くなくて、周りもそれが普通だったから何とも思ってなかったんです。むしろ通学時間が自分のプライベートな時間って感じで、その間に宿題やったりゲームしたりホッケーノート書いたりしていました。

赤木:ホッケーの練習は大体どれくらいあったんですか?

山下さん:アップと片付け含めて4時間くらいですね。大体7時半くらいまで練習して、大学でご飯食べて家帰るのが23時くらいという日々でした。

赤木:まさにホッケー漬けの毎日ですね。練習はどんな感じでした?

山下さん:ホッケー部のコンセプトが『組織力で勝つ』って方針で、連携の練習が多くありました。だからなのか、周りに頭良いなと思う人が多くて色々と勉強になりましたね。大学では全国ベスト8まで入る事ができました。

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▲大学時代の1枚

そして社会人に

赤木:社会人になってからはホッケーを止めようと思ってたんですか?

山下さん:社会人ではホッケーは何かしら続けていきたいと思っていました。

赤木:ここでは続けようと思ってたんですね 笑

山下さん:東京配属になったんですけど、会社の先輩の旦那さんがたまたまホッケー部で、ホッケーの社会人サークルを紹介して下さったんです。

他にもレベルの違うチームに入ったり、あるチームの庶務みたいな形で関わったりもしています。

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▲社会人チームでの試合中の1枚。インタビューの時と違った、戦う表情が印象的です。

ホッケーの魅力

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赤木:ここまで色んな角度でホッケーに関わられたと思うんですが、その上で感じるホッケーの魅力って何だと思います?

山下さん:人と人の繋がりが生まれやすい点だと思います。

これはホッケーに限らずかもしれないですが、マイナーな競技だからこそ、やってる人達が大体知り合いだったりするんです。ホッケーの仲間、対戦相手が後の会社の後輩になった事もありますし。

赤木:山下さんのホッケーとの関わり方って凄くユニークですね。上を目指すとかって言うよりも、ホッケーを通じた人との関わりによって人生が豊かになってる感じと言うか。

山下さん:そうですね。これは国際交流に関心があった事にも繋がるんですが、今の仕事を選んだきっかけって色んな価値観・文化を知りたいって理由と、ホッケーを通じてチームの役に立つ喜びを感じた事が大きいです。

ホッケーは私にとっての全てじゃなく、価値観を作る大きな要素であり、人との繋がりそのものなんだと思っています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

様々な形でホッケーと関わり続ける姿は、私達とスポーツとの関わり方を考える上でも大きなヒントになるのではないでしょうか。

スポタスでは『スポーツ+何か』を持ったスポタス人をこれからもご紹介していきます。

この記事の記者紹介
スポタス編集部

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2019/11/21 146PV

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『全力失敗教室』で日本の教育を変える。失敗が切り開く挑戦への道

スポタス人とは スポーツだけではなく、プラスアルファの形でスポーツと関わるキラキラした人物。 スポタスでは、『スポタス人』のインタビューを通じてスポーツとの様々な関わり方を発信しています。 スポタス人紹介 中田 真司(なかた しんじ)「ユニフォームを脱いでも変わらぬ価値創造」スポーツ選手のセカンド・キャリアを考えた人材育成を行う。 スポーツエッセンスを取り入れたプログラム『全力失敗教室』を企業にも導入し、組織開発からリーダーシップまで幅広くサポート。 自身もサッカーU-16日本代表選手として世界に挑戦した経験を持つ。 これまでサポートしたアスリートは、ラフティング日本代表選手兼監督、bjリーガー元日本代表選手、ラグビー元U19日本代表選手、ボクサー元東洋太平洋王者、ヨットレーサー日本代表選手、スカッシュ日本ランカー、シクロクロス(自転車競技)アマ選手、関東リーグサッカー選手など、競技によらず多数。 全力失敗教室について 赤木:まずは全力失敗教室の内容についてお話頂いてもよろしいでしょうか。 中田さん:全力失敗教室のコンセプトと言うか伝えたい事としては、『失敗をダメな事として受け止めない』と言う事です。これは教育の本質的な部分でもあると思います。 赤木:なるほど。失敗するのが悪い事、恥ずかしい事と言う感覚は有りますね。 中田さん:特にスポーツでは勝ち負けが最優先されるのが現状です。確かに勝ったり負けたりは重要なんですが、そこを意識すると失敗する事が恐くなってしまいます。これはプロのアスリートであっても同じ事ですね。全力失敗教室では、絶対に失敗するようなお題を出して敢えて失敗させ、失敗に対するネガティブな捉え方を変えるようにしています。 赤木:失敗をネガティブに捉えないと言うマインドに変えていくんですね。 中田さん:他にもグランドルールとして、子どもに対しては『全員強制参加』と『やりたくなかったらやらない』と言うものも有ります。子ども達には全員その場に来てもらうけど、その上でやるかやらないかは本人達が決める。やらない子たちにはお菓子とジュースを用意しているので、そこにいる事を選べるようにしています。 具体的なコンテンツ 赤木:では、全力失敗教室で実際にされている事をご紹介頂いもよろしいですか? 中田さん:例えば両手を上げて、1から10まで指折り数えるんですが、右手と左手で数字を一つずつずらして数えていきます。(右手で2を数える時に左手は1を数えている状態)これで10まで数えるんですが、まず誰もできないです。実際の全力失敗教室では、子どもと親と先生の3者に対してこういった事をやってもらいます。 そうすると、子どもも親も指導者(コーチや先生)も等しく失敗するんです。そこでそれぞれの立場をフラットにするようにしています。 赤木:子どもからしたら親や先生ってあまり失敗するイメージが無いですからね。それは見方が変わりそう。 中田さん:学校の先生は子どもに問題を出して手を上げさせますよね?でも同じ事をすると先生は手を上げないんですよ。大人の方が失敗を恐れる。だから敢えて失敗させる事で、それぞれの認識をフラットにさせる必要が有るんです。 全力失敗教室の対象 赤木:お話お聞きしていると、全力失敗教室はアスリート向けと言うより、むしろアスリート以外の人向けみたいな印象を受けます。 中田さん:そうですね。アスリートをターゲットにはしていないです。プロスポーツ選手の人口は限られますし、トッププロとなると更に稀ですので、敢えてそこにアプローチする必要は無いと思っています。私は全力失敗教室を通じて今の教育の在り方を変えたくて、だから子ども・親・指導者を主な対象に考えています。 赤木:今の教育について、どの辺りが課題だと思われますか? 中田さん:色々と課題が有りますが、大きく言うと『アップデートしない』事だと思います。親や指導者も昔の経験や自分が受けた教育をそのまま子どもにしがちです。トップダウンで、子どもの意思を無視して大人が望む事をさせようとする。そうすると子どもも自分で考えず、大人から求められる事だけをやるようになります。そうすると失敗が許せなくなってしまい、「失敗するくらいなら、何もしない方が良い」というマインドになってしまいます。 赤木:大人の促し方によって子どもの方向性は大きく変わりますからね。 中田さん:子どもの頃ならそれでも良いんですが、そのまま社会に出ると通用しなくなります。そうなる前に、子どもの頃に自分で考える習慣をつけていく事が大事になると思います。 プロアスリートの抱える難題 中田さん:例えばプロアスリートでも、引退した後に消息が分からなくなってしまう人が一定数います。現役でいる間は生活の質に違いは有っても、選手としてやっていけるんです。でも、引退後に同じ競技に関わって生きていける人はごく僅かです。 赤木:野球やサッカーくらいでしょうね。他にもコーチと言う道もあるでしょうけど、定年までコーチでいられるかは難しいでしょうし。 中田さん:でも副業が認められなかったり、スポーツに専念するしか許されないといった現実も有ります。そして選手自身も『スポーツで生きていくってこういうものだよね』と言う認識になってしまいます。 これはアスリートの世界だけに限らず、画一的な人間を育てる風潮が昔からあり、そこが変わらないでいるんです。 学校の課題 赤木:先ほどのアップデートのお話で言うと、学校教育もまさにそうですよね。 中田さん:はい。学校もまだまだ変わる事ができていなくて、それによって現場の先生にしわ寄せがかかる事も有ります。それで教育熱心な先生が辞めてしまったりする事もあります。 赤木:理想を持っている熱意ある先生ほど潰れてしまうんですね。 中田さん:全力失敗教室にはそういう熱い想いを持った先生の言葉を代弁するという意味も有ります。学校を変えるしかないんですが、想いを持った先生一人では学校を変える事はできません。だからこそ私のような外部の人間が想いを代弁する事が重要になります。 『大会』のメリット・デメリット 中田さん:私はスポーツの大会についてはメリット・デメリット両方が有ると思っています。 赤木:メリットは何となく分かりますが、デメリットと言うとどの辺りになりますか? 中田さん:大会ではどうしても勝ち負けが重要になってきます。特にマスコミが注目するような大会だとヒーローが生まれる事が望まれますが、その陰で多くの選手が潰れてしまう。でもそういう選手にはフォーカスが当たらないんですよね。 赤木:商業的な意味合いが強いとどうしてもそうなるイメージは有りますね。 中田さん:極端な話で言うなら、世に有るスポーツの大会はほとんど無くても良くて、大会で結果を出した先にプロの道が有ると言う今の形も変えてしまって良いと思っています。 全力失敗教室を思いついたきっかけ 赤木:失敗についてのお話、とてもユニークですね。そういった発想が生まれた背景ってどんな事が有ったんですか? 中田さん:私が高校生の頃、U16の日本代表になって特待生に選ばれました。そうすると周りからちやほやされるようになるんですが、いつしかその立場にしがみつくようになってしまいました。それで失敗を避けるプレーをして、完全にイップスのような状態になってしまいました。次第にサッカーが嫌いになっていき、惰性でプレーするようになっていました。 でも、それは私だけじゃなく、色んなチームに同じような人達がいて、レベルが高いチームであっても同じだったんです。 赤木:それでメンタルの課題を解決したいと考えられたんですね。 中田さん:その時すぐにと言う訳ではないですが、その経験は後の全力失敗教室の考え方に大きく反映されるようになりましたね。 アホでいる事の強さ 中田さん:全力失敗教室のテーマの一つで『アホ最強』と言うものが有ります。 赤木:アホ、ですか? 中田さん:アホって言うのは、ありのままの自分を出せる事です。皆自分の良い所や強味は言えるんですよ。でも、弱さやドロドロした部分はなかなか出せない。それを受容できた状態、人に言えるようになった状態を『アホ』と呼んでいます。 赤木:自己開示ができている状態ですね。 中田さん:これはトップアスリートも心のマネジメントとしてやっているんですが、アホでいる事で安心感が生まれて、一種の『フロー状態』になります。これが増えると『ゾーン』と呼ばれる、最高のパフォーマンスを出せる状態に近づきます。個人が自分を解放するとそうなりやすいんですが、旧来の部活動のような縦社会にいると、なかなかそれを発揮する事ができないですね。 これから先のビジョン 赤木:今後の目標などあればお伺いしてもよろしいでしょうか。 中田さん:全力失敗教室ではクラウドファンディングで資金調達をし、今までで8000人が受講してくれました。今度は冬に第二弾を立ち上げて、育成年代には完全無料で提供したいと思っています。今回は1万人に対してやりたいですね。 (https://japangiving.jp/supporter/project_display.html?project_id=20033771) 赤木:一万人は凄いですね。 中田さん:他にも、スポーツメンタルのアカデミーを作って、スポーツリーダー向けにメンタルマネジメントの講座をやったりもしたいです。考えるアクティブラーニングや、モチベーション維持、実施した事へのフィードバックからロードマップの作り方まで教えるイメージです。また、その資金を集める為にも企業向けの研修をやっていきたいと思っています。 まとめ いかがでしたでしょうか。 『スポーツ』と言う枠にとらわれず、『失敗』を許す環境、『失敗』できる自分を開示できる社会を作っていく。これもスポーツの持つ『教育』の強さだと思います。 スポタスでは『スポーツ+何か』を持ったスポタス人をこれからもご紹介していきます。
2019/11/02 119PV

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